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樫野のこだわり/ワイン仕込からし明太子が出来るまで
●あき乃家の明太子は良い「たらこ」作りから たらこにも一生が 
たらこは成熟度で未熟子・真子・目付・水子・皮子と変遷していきます、まるで卵の一生です。それぞれ特性が違います。未熟子はガム子とも呼ばれ皮が厚く、粒が小さい、真子は成熟度がまさに最高点に達し皮も薄く粒も大きい 目付は放卵(産卵のため卵を対外に放出)しはじめた状態、さらに皮が薄く粒が大きい・水子は放卵促進の為に水分を袋の中に
入れている状態で粒の量が少ない・皮子は卵を体外に放出しきった皮だけの状態です
第一の試練 
いろんな料理も塩加減しだい通常の精製塩だけでは塩角がたちすぎて たらこの風味をそこないますので、自然塩のまろやかな赤穂の塩でそれぞれのたらこの性質に合わせ水・温度・手返しを変えてハリとツヤと粒感を作っていきます。
手をかけることで成熟度合いの違う卵の力を十分に引き出すのです。
●明太子作りは子育てと同じ 第二の試練 
塩で緊張している卵をもんでリラックスさせて真子・目付のみを選んでワイン仕込のたれに漬け込み、第三の試練に向かいます。
又選別されなかったものは別のステージへ・・・
第三の試練 
樽の中で何日かすると試練に耐えた卵が自然と上に上がってきます。これが「一番樽」です、あまり手をかけずとも漬込樽という学校を卒業していく優等生です。その他はさらに手もみでリラックスさせ樽の中で頑張ります。そしてその後、何度かの「手の感触」という試験に合格したものだけが次のステップに向かいます。
旅立ち 
さらに超低温冷蔵庫で「熟成」という旅立つ準備をしワイン仕込からし明太子になり巣立っていきます。
しかし、どうしても合格しない子がいます、この子に同じ試練を与えても違います、第二の試練で選抜されなかったガム子・水子ともども別の世界があるのです。ワイン仕込からし明太子にはなれなかったけれども焼きめんたい・明太子ソース・ふりかけ等になり、むしろ独特の味わいをだし大活躍するのです。
私はけっこう好きです。
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